雑感三題
その一
1、《三郎》わしゃのう、大国主義・小国主義そのほか、ややデカイことをしゃべって、ストレス解消しておるが、たまには些細な思いつきも話してみたいぞ。雑感三題じゃ。 《六郎》どうぞどうぞ。我慢して拝聴しますよ》 《三郎》わしゃのう、年中、始発停留所からバスに乗っておるんじゃ。一日に2回乗ることもあるぞ。そんなわしが、年に5〰6回は体験しておることがあるんじゃ。・・・わしが乗るのは始発停留所じゃから、来たバスは、定刻まで時間待ちするんじゃ。後部の停車ライトを点滅させての・・・。そこへ、わしゃ、乗り遅れまいと小走りするんじゃ。そうして、後2〰3メートル(バス車体の中間部分の脇あたり)まで来たところで、バスは無情にも発車する。そんな経験を何度かしたんじゃ。 《六郎》それは残念無念。悔しいですね。 《三郎》最初の頃は悔しかったが、最近は慣れてきて、・・ああ又か!・・とあきらめるんじゃ。
2、《三郎》今朝はのう、おんなじように小走りして、間に合うたんじゃ。乗ったら、新米運転手が運転して、後ろに指導員がおった。わしゃ指導員に話しかけた。「あと2メートル=1秒、のところまで来ておって発車されたことがしばしばあるんじゃ。会社では<発射直前に、左右のフエンダーミラーを確認せよ>ちゅう教育せんのかいのう?」とな。指導員は「申し訳ありません。教育はしているんですが・・・。教育を徹底するよう会社に伝えておきます」と答えたがのう。前にわしが車庫(運転員の上司がおる所)に電話したときにもおんなじ答がかえってきたぞ。現に、おんなじ東急バスの玉堤巡回線では、運転者は発射前に必ず、指さしてフエンダーミラーを確認しておるぞ。 《六郎》だとすると、あなたの経験の原因は、運転手が怠けけたか?それとも運転手が客に意地悪したか?、ですね》 三郎《然り然り、意地悪もあり得るじゃろうのう。女房と喧嘩して出勤してきたから、客に意地悪して気晴らししてやれ、とかのう。仕方ないかのう!!・・・ともあれじゃ、こんなことでイライラしておっては、馬鹿馬鹿しい!・・・気長に行こうぜ!!》
その二
1、(三郎)バスの中で新聞読みながら思いついたことがあるんじゃ。 (六郎)はて、何を??。 (三郎)それはのう、某ジャーナリスト・・齢はもう70歳過ぎたかのう?テレビ司会でよう見る御仁じゃが・・一口でいえば≪自己顕示欲の権化≫じゃ。民主主義の世の中、ジャーナリズムの使命は極めて重要なんじゃが、それなのに、<自己顕示欲の権化は、まことに好ましくない。ジャーナリズムの使命に徹する御仁でないと困る。正義の士でないと困る>んじゃ。・・・民主主義国では、選挙権を有する国民が、賢明でなけりゃいかん。そうでないと、終戦から今日までの日本みたいに、≪長期・腐敗政権が衆愚を操るだけの・・・ニセ民主主義国になる≫んじゃ。エエか!衆愚を啓蒙すべきジャーナリストの責任は極めて重大なんじゃ。
2、(三郎)さて、そのおかしなジャーナリストじゃが。特徴は、①テレビ討論司会の時に、かねて用意してきたおのれの意見を大声で、自らしゃべりたがって、討論参加者の発言を遮るし、権力側には弱い。こりゃあ、司会者と言えんぞ。彼、若い頃には左翼ぶっておったそうじゃ。今は逆。 (六郎)そういう転向人間に、自己顕示欲亡者が多いようですね。正義感じゃなくて自己顕示欲(エゴ)だけ・・・。(三郎)彼の特徴の②は、有名人と共著で出版する本が多い。 (六郎)その方が、よく売れる?単独では中身に自信がない?これも自己顕示欲のみ(正義感なし)? (三郎)その御仁の単独出版を一冊だけ読んだが、中身お粗末じゃった。多分、ゴーストライターがおったじゃろうが、それでも。・・・ありゃあ、売れんかったじゃろうのう!
3、(三郎)何度も言うが、後発民主主義国(=国民超無邪気)である日本では、特に、国民啓蒙のために、正義感あふれる有能ジャーナリストが不可欠なんじゃ。その意味で、少し前に亡くなった某司会者や、現に癌闘病中の某司会者などは、わしゃ、大いに尊敬しておる。・・・国民は、選挙の時に、よく考えよく人物を吟味して投票すべきだし、平素もよく考えて、行動で意志表示すべきじゃ。日本では、最近は、それが全く無くなっておる。じゃから、今の大人どもは、<子供・孫の未来を、悪徳政治家集団に委ねておる>んじゃ。こりゃあ、<日常、猫可愛がりしながら、結局は、子・孫を不幸にする>、そういう愚か人間たちなんじゃ。わしが、何時も言う≪天唾愚民(テンツバグミン・天に唾する(自業自得の)愚かな民衆≫なんじゃ。
4、(三郎)あ、そうそう、昨夜8時頃?、わしゃ、珍しく、4チャンネルをちらと見たら、<太田総理なんとか>ちゅう番組やっておって、泉ピン子さんが≪この頃、国民は何にも行動しない!≫ちゅうて怒っちょった。わしゃのう、≪ああ、ピン子さん、よう分かっておるなー!≫と感じたぞ。わしゃ、これからは、ピン子さんのフアンになるぞ。 (六郎)そうですね。選挙以外にも、国民は街頭でも集団で意思表示すべきですね。昔はありましたね。最近は、選挙以外はジャーナリズムのやる世論調査くらいですからね。それから、テレビで見る街頭質問、あれ見ると、確かに、大の大人に、≪もぐもぐ・・投げやり回答・・アホ回答≫が多いですね。啓蒙が必要ですね。学校で≪何が現実的解決法か?何が正義か?≫を考えさせることがないんですかね?長期腐敗政権にとっては、それが一番都合いいことでしょうね。ピン子さんもそれが分かっているんでしうね。人は見かけによらぬもの! (三郎)こら、失礼なこと言うなっ。
その三
1、(三郎)さっき、<人を見ろ>ちゅうたが、最近、こんなこともあったぞ。新聞などによると、堀田なにがし、は、検察官や法務官僚をやっておったが、やめて介護事業を始めた、ちゅうことじゃった。もう10数年前のことかのう?・・わしゃ、<法務次官や検事総長を狙わずに介護事業に携わる>とは珍しく偉い人物じゃ、と尊敬しておったんじゃ。勿論会うたことないから、直接人物評価はできんかったがのう。
2、(三郎)・・・ところが、彼、数日前の新聞に、例の小沢秘書逮捕に関連して小論文載せたんじゃ。要旨は<検察に説明責任なし>じゃ。わしゃびっくりしたぞ。<国策捜査か?とさえいわれておる検察に説明責任なし>じゃと?・・・かねてのわしの尊敬は、一挙に軽蔑に変わったんじゃ。彼が法務省をやめた理由は想像するしかない。<堀田氏が辞めた理由は、喧嘩か何かじゃったか?><介護事業したいという崇高な目的なんかじゃなかったんか?><弁護士と介護事業で儲けようとしたんか?><検察畑の権力意識が身に沁みておって、今でもその権力意識・嬌慢さが残っておるんか?>・・などなどとな。・・・ところで、先日、検察庁は、堀田論文に反して、異例の秘書逮捕に関する説明会を開いたぞ。先輩堀田の意見じゃー安心出来んかったんかいのう?
3、堀田なにがしについては、それだけじゃが、検察・法務の人間も官僚じゃ。ところで、今の日本の各省官僚体制はメチャクチャじゃ。無意味な天下り先をイッパイ作って、膨大な税金をタレ流して、何度も何度も退職金をセシメテおる。その税金無駄使いは長年国民に負担を強いておる。官僚悪し。・・・同時に、それ以上に、戦後60年間、それを改善せんママに今日に及んだ自民党に、極めて大きな責任があるんじゃ。≪民主党も自民党と大差ない≫ちゅう声がある。そうかも知れんが、彼ら野党は<官僚制度を変革して税金乱費を防ぐ>ちゅうとる。≪大差ない≫などと白ける前に、やらして見んかい!・・・少なくとも、≪政・官・業癒着の悪習に染まってない野党≫は≪60年腐敗与党≫よりは、はるかにマシなはずじゃ。官僚たちは今までの方がエエに決まっておる。麻生首相は、既に、≪官僚体制変革をやる気がない≫という姿勢を見せておるじゃないか。・・・政権交代をすぐにやるべきじゃ。わしゃのう、自民党政権が介護保険開始を10年遅らせた為に、愛する母を、不幸なままに死なせたんじゃ。恨み骨髄じゃ。これが実例じゃ。庶民がボヤボヤしておることは、おのれらや子供や孫を、永久に不幸にすることなんじゃ。その裏で、官僚や政治家に甘い汁吸わせて、のう!!
その四
1、(三郎)わしゃのう、昨日テニスがなかったんで、机の前に座って、『立花隆著・天皇と東大・上巻』ちゅう分厚い本を、パラパラと読み返しておったんじゃ。その本の『右翼イデオローグ上杉慎吉教授と大物元老』なるところをな・・・。大正10年前後の出来事が書いてあった。上杉慎吉教授は東大法学部憲法学教授で右翼集団の指導者じゃった。著者立花氏は、上杉を、『現実政治を動かすために、政治家、官僚、軍人、などと組んでさまざまに動く策謀家であると同時に、志を同じくするものを糾合して、政治的活動体を作ろうとするオルガナイザーでもあった』と書いておるぞ。その上杉教授は元老山県有朋と極めて近かった。この本には、こうも書いてある。『山県の国家思想と上杉の国家思想は基本的なところで完全に一致(天皇の権力を絶対的なものとみなし、それへの絶対的な忠誠を誓う天皇制絶対主義。政党政治を国体に反する絶対悪とみなす立場。社会主義、労働運動などを断固排撃する立場に立ち、それらの運動を助成する一部知識人へ極端な反感を持つなど)していたから、両者の結びつきは必然的といえばいえるのだが、)』と。
2、(三郎) じゃがな、≪その山県は、明治天皇の晩年、天皇の病が篤くなった頃、会議で居眠りする天皇を目覚めさせようとして、軍刀で床をトントンとたたいた事がある≫と、わしゃ聞いたことがあるぞ。山県の天皇崇拝ちゅうもんは、天皇の権威を利用する為のジェスチャーで、<居眠りしてもろうたら権威にかかわるじゃんか>ちゅうのが、彼の本心だったと思うぞ。 (六郎)なるほど、なるほど、世の中そんなものなんでしょうね。 (三郎)わしがしばしば話したように、山県は内政では極端な反民主主義だし、外政では、<国境線の外に利益線を確保すべきだ>と主張し続け、その後の日本に大きな影響を与えた御仁じゃ。膨張主義・大国主義・帝国主義につながる思想じゃな。
3、(三郎)再び、立花氏の著書から引用するぞ。『まず大正9年、できたばかりの経済学の研究誌『経済学研究』に森戸辰雄(モリトタツオ)助教授が書いた≪クロポトキンの社会思想の研究≫という論文が新聞紙法によって<朝憲紊乱(チョウケンビンラン、政府転覆など国家制度を壊す)の罪>に問われ、・・・』とある。時の権力側は検察権力を利用して、大正デモクラシーの動きを封じる数々の作戦に出たのじゃ。森戸事件はその一つで、これはこじつけの学者弾圧じゃ。背景には、例えば、大正7年に、米騒動が起きておった。生活のあまりの苦しさに、富山県の女房一揆が発端になって、40日間、全国で100万人が参加した。政府は、警察力だけでは不足して、10万人の軍隊を出動させて鎮圧したんじゃ。検挙者2万千人、死刑2名・無期懲役12名だった。余談になるが、この時、大阪朝日新聞が≪白虹日を貫く(中国古典。白い虹が太陽にかかること、転じて革命が起きる)≫という表現を使ったら、担当検事は≪発売禁止するぞ≫と脅し、新聞社社長村山龍平は右翼の壮士に襲われた。
4、(三郎)その森戸事件に戻るが、立花さんの著書にはこうある。『・・・誰がデッチあげたか。それは今でも文書の上ではわかっていないが、当時東大法学部教授だった上杉慎吉一派と、検事総長であった平沼騏一郎(元自民党・今無所属の平沼議員はそのお孫さん?ともかく身内だ)という連中が息を相通じて、事件摘発になったことは間違いないと思う、・・・後年上杉教授が、ベルリンで、森戸事件をやったのは俺だと、公然と大勢の前でいったという話がある。・・・決定のレベルは検事総長、総理大臣(原敬は法務大臣も兼務していた)のレベルまで上がってしまっていたのである。・・・関係資料を検討してみると、本当はその上のレベル(というと元老山県有朋しかいないが)で森戸処分が決まったのではないかと考えられるのである』
5、(六郎)森戸教授を、しかも、その論文の趣旨をデッチ上げて(歪曲して)検挙する。それも政権トップと検察トップが共謀して??・・・。大正デモクラシーを恐れて、権力が検察を使って弾圧し、世論を動かそうとする。こりゃあ、88年前の出来事ですが、なんか、今にも通じるような気がしますね。選挙が近い時期に、唐突な野党党首の秘書を逮捕・・・昔は<大正デモクラシー弾圧>。今は<政権交代機運粉砕?>・・・現在進行形みたいな気がしますねー・・・野党党首の秘書の逮捕だけでは、裏がばれる(ウラバレ)の危険があるから、与党から二階とかいう人身御供(ヒトミゴクウ)を出そうか?・・・現状に、そんな想像ができますねー。事実、小沢党首の秘書とおんなじことやった御仁が自民党には10人近くいる(本当は何十人?・・ばれていないだけ?)。
6、(六郎)88年前の事件では、上杉教授がドイツへ行って、気が緩んでつい真実をしゃべってしまったそうですが、つい先日も、漆間とかいう元警察庁長官・現内閣官房副長官が、つい口を滑らしましたよ。そうして、国会に呼ばれて<記憶にありません>を連発しました。・・・88年前と似てますね、似てますねー・・・≪歴史は繰り返す≫は、ホンマかもしれませんねー。こんにちの出来事では、たとえ、ばれそうになっても、≪①確証がないし、②政権交代ムードをつぶす、という目的は既に達成された≫・・・。となると、この権力・検察劇は大成功ですね。・・・あ、そうそう、88年前に森戸事件をデッチあげた、あの権謀術数型国士・上杉慎吉教授の教え子が安岡正篤(ヤスオカマサヒロ・陽明学者・年号「平成」の名付け親)という人で、その安岡氏を師と仰いだのが、あの吉田茂氏(麻生首相の祖父で、昭和初期の対満蒙積極論者)というのも、なにか因縁を感じさせますねー!!
7、(三郎)日々言うことが変わるグラグラ首相の周りを、昭和初期の帝国陸軍将校(辻政信とか佐藤賢了とか)タイプの側近が取り囲む政権では、70年前頃と同じく、国民を奈落の底に落としかねんぞ。一国の首相たるものは、政治・経済・法律にも、科学にも、レベル以上の素養を持ち、国民の生命財産を守るための誠実さを持って、優れた経綸がなけりゃならん。踏襲をフシュウ、怪我をカイガ、などなど、読み違いが数え切れないようでは、素養に基づく経綸などあり得んじゃないか。陸大を優秀な成績で出て参謀将校になったが、国民を守るという誠意に欠け、ひたすら出世欲と自己顕示欲だけで、多数の若者を無駄死にさせた、そんなかつての軍人を思い出させるような側近では、国民危うしじゃ。・・・そんな時に、野党党首の秘書が逮捕された。もしも、事実だったら糾弾されるべきじや。だが、似たようなことをした人間は、むしろ与党に多かった。そんな状況の中で、現職首相の支持が上がるというのは、いったいどういうこっちゃ??全然別問題じゃないか。政権評価は相対評価じゃない。絶対評価じゃ。野党側に何があろうが、政権側は低劣続きなんじゃ。ほんまに世論は低劣じゃ・・・これこそ、国民が天唾愚民たる証拠じゃ。残念だが、実に、実に、愚劣じゃのう。
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